先日、ウィーン美術史美術館展へ。

会場へ入るなり圧倒されました。

ピント・コントラスト・被写界深度・画角・・・

写真機の無い時代の絵画なのに、それら全てを踏まえたかの如き表現。

主人公の背景は必ず黒く、主人公が薄暗くても浮かび上がる様に。
主人公のディテールは細部まで描き込まれ、背景や脇役はいわゆる「ぼけ」表現的に曖昧性が持たせられていて。
構図に対する主人公の大きさと脇役の大きさは明らかにデフォルメされていて、当時は存在すらしない広角レンズで覗いた世界を知っているかの様。

そんな素晴らしい技量・感性を持ってして表現されているのは「奢れるものも久しからず~」な世界。リアルな「虚栄」の形。

贅沢や富の儚さ、それらが人間を如何に堕落させているか。

本来人間にとって大切な事、本来の価値とは何なのか を逆説的に諭されるかのようでした。


会場の中のパネルに、「オランダは世界で初めてバブル崩壊を経験した国」との記述があり、バブルの対象・取引されていたものは「チューリップ」だったとの事。

そう言えば20世紀に弾けたバブルは土地でした。
まだ「花」の方がキレイだし可愛げあるし、そういう価値がある分イイよな と奥様と話しながら、つい最近のバブルは形すらないな と。

株だ先物取引だ巨万の富だ なんて事で得られるもの、動くものはただの紙切れ。
実際は紙切れどころか、口座の数値が増えた減っただけの話。そんな無彩色、灰色の富を崇拝する姿はまさしく「虚栄」の姿そのものでしょう。

歴史は繰り返して進化を遂げていきますが、欲望から出たものは退化・堕落していくものだな と。


ウィーン美術「史」美術館 の銘の通り、確かに「歴史」について考えされられました。
繰り返している歴史。今やっている事と同じ事は、少しだけ違う形で以前に誰かがやった事。
そこでどういう成功や失敗や気づきがあったのかを学ぶこと、体験する事は大切だな と。


posted @ 22:03 feedback (0)